震災から学ぶBCP(事業継続計画)

令和6年1月1日に石川県能登地方を震源とした地震が発生しました。(令和6年能登半島地震)

亡くなられた方々には衷心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
今回、激甚災害地域を担当している石川県金沢市のMJS拠点(金沢支社・ソリューション北陸支社)のメンバーに直面した被災当時の状況などをインタビューしました。

南海トラフ地震臨時情報や、年々増えている豪雨災害、さらには大規模化する台風など、昨今我々の生活の中でも災害への危機感が増してきています。今後、どこでも起こりうる大災害への備えとして、多くの学びを得るインタビュー内容となりましたので、ご紹介いたします。

支社長 室谷 健史

ソリューション北陸支社
(企業のお客様を担当する支社)
支社長 室谷 健史

電気が通らず、PCの電源が入るかの確認に最長2か月

七尾市よりも北のエリアが特に被害が大きく、お客様への電話での安否確認も、半月経過しても電話が不通の地域があり、全件確認完了できたのは2月末でした。
今回一番困ったのは、電気・通信環境などがなかなか整わなかったことです。
電気が復旧したのは、早い地域で1週間、遅い地域で2か月程かかっていました。

電気が通っていなかったので、PCなどの電源が入るかの確認も遅れて、遅いところだと2か月後くらいに確認ができました。通信も遮断されていたため、遠隔対応できず訪問し対応しました。

震災が変えてしまった生活基盤

地震が発生したのが 1月 1日、つまり年末年始休暇中だったので、仕事始めの 5日は帰省先から戻れない従業員などもいたため出社人数が少なく、お客様への安否確認の電話連絡は、近隣支社にも手伝ってもらいました。幸いにもソリューション北陸支社周辺は被害が少なかったので、従業員の安否も、スグに確認が取れました。支社のメンバーが揃ってからは、お客様へのお見舞いも兼ねた訪問活動を行いました。訪問時にペットボトルの水を必ず持参し、大変な時を少しでもお支えできたように思います。

建物が全壊または半壊となったお客様が44軒あり、能登エリアから金沢に店舗を移転して事業を継続されている方もいらっしゃいます。

お客様の従業員のなかには今も避難所にいる方や、被災後に退職された方もいらっしゃいます。

支社長 室谷 健史

金沢支社・ソリューション北陸支社
支社長 室谷 健史

CSグループ長 吉田 智樹

金沢支社
CSグループ長 吉田 智樹

CSグループ長 吉田 智樹

ソリューション北陸支社
CSグループ長 吉田 智樹

平時なら5分の業務にも2時間の労力

お客様から伺った業務への支障では、取引業者への支払いが大変だと仰っておられました。給与計算もできなくなってしまったため、2月の給与で遡及支払いをした例もありました。また、被災地の空き家状態の家屋や事務所へ泥棒に入られる被害などもあったようです。

決算などは、特例措置により、12月末決算企業の納付期限は7月末に延長されました。
インターネットに接続する必要があっても、通信環境が復旧していない時点では、金沢にある支社からモバイルWi-Fiなどを持参し、インターネットに接続していただきました。

平時であれば、お客様自身で5分で完結できていた業務にも、MJSがモバイルWi-Fiを届けるまで2時間以上お待ちいただいたり、と大変な労力が必要でした。
ですが、大変な思いを共有したことで、お客様との絆は深まったように感じています。

課長 内田 智治

ソリューション北陸支社
課長 内田 智治

バックアップの重要性・クラウドサービスへの意識が高まる

データバックアップの体制を見直す機運は間違いなく高まりました。クラウドにバックアップを取っていても、何のデータを保存しているか、把握できていないお客様も多数いらっしゃいました。

震災以降、クラウド環境にデータをバックアップできる「MJSセキュアストレージサービス」の申込希望が、被災エリア以外からも増えています。身近なところでの大災害が教訓となり、バックアップデータの優先順位付けなど、情報資産の見直しをされているお客様が増えています。また、リモートワーク可能なツールとして、「iCompassリモートPC2」のご利用も増えています。

我々も、まさか自分が被災するとは想像もしていなかったので、過酷な現実に直面し、いろいろと考えました。たとえば、オンプレミスだと、機材が損傷していなければ復旧は早いですが、機材が損傷してしまった場合、震災前夜までの状態に戻ることは非常に困難です。

一方、クラウドの場合は、通信環境が整わなければ利用はできません。ですが、通信可能な場所に移動して利用することは可能になります。また、利用可能となれば、震災前夜の状態には戻れます。自分自身が置かれた状況下で、このクラウドのメリットを強く実感しました。

課長 内田 智治

金沢支社
課長 内田 智治

MJSからご提供したサポートの内容と今後のBCP対策として重要なこと

MJSからサポートさせていただいたのは、PCなど代替機やMJSセキュアストレージサービスの無償提供などです。人的な面では、電話での問い合わせの対応や、訪問でのサポート活動を行いました。

今後の BCP施策として重要な5つのポイントと、MJSからご提案させていただく各ソリューションは下記となります。

BCP施策ソリューションについてお気軽にお問い合わせください。

バックアップの重要性

一番大切なのはデータ
データ消失に備えて対策を見直しましょう

MJSソリューション北陸支社(金沢)では、能登での災害によりバックアップの重要性を再確認したとの声が多く聞かれました。業務の継続に1番大切なものはデータです。どこでも起こりうる災害に備えて、バックアップ対策を見直しましょう。

確実にデータを復旧させるためにMJSは「3-2-1ルール」を推奨しています。「3-2-1ルール」とは、あらゆる事態を想定してデータのバックアップを行うための基本ルールです。

遠隔地へのバックアップは
「MJSセキュアストレージサービス」

お客様の大切なデータをプレート、沿岸の異なるデータセンターを国内に2か所用意し、データを保管することで更なる安全性を確保しています。データセンターは震度7クラスの地震にも耐えられる耐震構造を採用。2系統からの電源供給+自家発電機による安定した電源、強力な空調・消火設備を完備しています。万全のセキュリティ体制でお客さまのデータを守ります。

MJSセキュアストレージサービス4つのポイントMJSセキュアストレージサービス4つのポイント

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さらに、今ならMJSセキュアストレージサービスをお得に導入できるキャンペーンを実施中!この機会をお見逃しなく。

MJSが推奨する信頼性の高い
法人向けストレージ

常時稼働に耐える高信頼HDDを搭載。熱や振動に強く、長時間稼働も安心です。

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バックアップ状況監視の重要性

MJSならデータのバックアップ状況を監視
バックアップデータを丸ごと見守ります

しかし、3-2-1ルールに則ってバックアップ環境を整えただけでは安心と言い切れません。

2020年10月、東京証券取引所(東証)でシステム障害が発生し、大変な混乱・経済的損失を引き起こしました。その後の調査結果で、その障害はバックアップ機器(NAS)の部品故障が発生し、本来であれば予備機への運用に自動切替されるはずが、設定の不備があり切り替えられなかったことが原因だと判明しました。つまり、バックアップ環境を整えるだけではなく、正常にバックアップできていることを継続的に確認・監視することも必要です。

MJSならバックアップ環境構築後も手厚くサポート
「MJSデータ保全ソリューション」

MJSにて「MJSセキュアストレージサービス」「Arcserve UDP」「I・O DATA NAS」「I・O DATA 外付けハードディスクドライブ」をご導入いただくことで、バックアップトラブル発生に備えた計画的な対応ができ、業務データ消失がもたらす金銭的損失、社会的な信頼損失、さらには事業継続が危うくなるリスクを回避することができます。

「MJSデータ保全ソリューション」では、バックアップ処理の失敗やハードウェアの稼働状態を確認し、障害発生時はお客様に連絡するとともに復旧に向けた対策をご提案します。

対象サービス・機器 確認項目
MJSセキュアストレージサービス PCやサーバーのバックアップ状況(成功/失敗) 日々のバックアップ使用量・残容量・容量オーバー
Arcserve UDPによるデータバックアップ PCやサーバーのバックアップ状況(正常終了/失敗/キャンセル)
I・O DATA 法人向けNAS[LANDISK Xシリーズ] 機器の状態(正常・警告・異常)、ディスク容量(全容量/使用量/使用率)、NASのHDDの故障
I・O DATA 法人向け外付けハードディスクドライブ[HDJA-UTRWシリーズ] 機器の状態(正常・警告・異常)、ディスク容量(全容量/使用量/使用率)、外付けHDDの故障
  • MJSにて導入いただいたデータ保全ソリューション対象サービス・機器が対象です。
  • I・O DATA NASと外付けHDDについては、I・O DATA「NarSuS」にMJS担当者が登録・設定する必要があります。お客様にて登録・設定した場合は対象外です。

早期復旧の重要性

MJSの業務インフラ復旧サービス
「MJSリカバリーサービス」

災害時に限らず、いつ起こるかわからない突発的なネットワークのトラブル。原因特定から復旧作業までトータルにサポートします。ハード機器、OS、ケーブル、通信などの障害箇所を特定して、OS、アプリケーションの再インストールからデータ復旧まで、業務が再開できる状態に戻します。

さらに、お客様のシステム情報をトータルに管理する「システムカルテ」をご提供します。お客様の導入システム状況や作業履歴をまとめた、お客様専用カルテを作成してご提供しているので、お客様とのシステム情報の共有を図り、ご安心いただける保守サービスの体制を作っています。

さらにセットで安心
「ハードウェア保守サービス」+「MJSリカバリーサービス」

ハード機器やネットワークの障害は、ソフトウェアとは別の専門部隊である『ハードウェアヘルプデスク』がお問い合わせ窓口として対応しています。

両方に加入しておくことで、障害の切り分けから、故障したハード機器の修理・部品交換、そしてアプリケーションのインストール、インターネットの接続設定まで、一貫してサポートを受けることができます。

BCP施策ソリューションについてお気軽にお問い合わせください。

他にもあります

まずは、何から取り組めば・・・

MJSにはITツールのプロフェッショナル人材である有資格者が多数在籍しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。さらに、M-martではオフィスの防災対策グッズも揃います。是非ご覧ください。

ITコーディネータ

ITコーディネータとは、ITの活用で経営力を高めるお手伝いをする専門家です。BCP対策において何から取り組めば良いかわからないという場合も、ITコーディネータがお力になります。

M-mart 防災グッズのご案内

M-martはMJSが運営するサプライ用品販売サイトです。M-martでは事務用品だけでなく防災グッズも取り扱っております。

もしお客様が被災されたら・・・

お客様の大変な時に寄り添います
MJSのお客様サポート

弊社では、地震や集中豪雨など自然災害の被害に遭われ、災害救助法が適用された地域においてMJSの製品・サービスをご利用のお客様へ、主に3つの対応を行っております。

対象となるお客様

災害救助法が適用された地域で被害に遭われて、MJS製品・サービスをご利用いただいているお客様

対応内容 ※1

  1. MJS製品プログラムディスクを紛失、破損された場合、代替品を無償提供
  2. サーバー、パソコンなどのハード機器を破損された場合、修理可能な機器について特別保守対応 ※2・3・4
  3. オンラインバックアップサービス(MJSセキュアストレージサービス)の一定期間無償提供 ※5・6
  1. 本対応は 2024 年9月現在の内容です。今後、サポート内容を見直す場合もございます。
  2. 出張費・技術料・代替機を無償提供(一定期間)致します。
  3. 部品代は有償となります。
  4. 代替品に関してはメーカーの協力があった場合に対応します。
  5. 最大4か月間のストレージ利用無料・初期費用無料でご使用になれます。
  6. 実際に被災され、本サービスをご利用されたお客様の多くは、無償期間終了後も継続してご利用いただいております。

BCP施策ソリューションについてお気軽にお問い合わせください。

課題や導入に関するご相談など承っております。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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