レシートってムダ? 解決のヒントは、文房具代を母親に請求する娘にあった!?

2023年9月3日

質問

「ミロックカフェ」のオーナーは最近、レジの横の小さなゴミ箱に毎日毎日お客さんがレシートを捨てていくのを見て、環境にやさしくないなと思っています。あなたならどうしますか?

パターン1

今までどおりレシートを渡す。

パターン2

レシートをやめてしまう。

パターン3

レシートを電子化する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。

カフェ
レシート

悩みが解消し、スッキリしたオーナー

「ミロックカフェ」は、都内にあるカフェです。日中はコーヒーやスイーツ、夜はアルコールや軽食を提供しています。
 数カ月前はレシートに関する問題で悩んでいたオーナーですが、今はその悩みも解消し、スッキリしているようです。

数カ月前 ~レシートってムダ?

この頃のミロックカフェは、コロナ禍で大きく減っていた客足がだいぶ戻っただけでなく、新しく投入したスイーツが好評で、新規のお客さんも増えてきています。

多くのお客さんが訪れてくれるので業績は順調なのですが、2023年10月から適用されるインボイス制度への対応から、レシートの扱いでバタバタしています。また、それとは別にちょっと気になることがあります。

ある日の閉店後、オーナー兼店長と店舗のスタッフが、その日の片付けをしながら話しています。

スタッフ レジの横のこの小さなゴミ箱なんですけど。最近お客さんが捨てていくレシートが多くてすぐいっぱいになっちゃうんですよね
オーナー あら、そうだったの。気付かなかったわ
スタッフ もっと大きいのに代えましょうか?
オーナー うーん、なんか紙のムダよね。環境にやさしくない。とは言え、レシートが必要って方もいらっしゃるしなぁ……

質問

「ミロックカフェ」のオーナーは最近、レジの横の小さなゴミ箱に毎日毎日お客さんがレシートを捨てていくのを見て、環境にやさしくないなと思っています。あなたならどうしますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

今までどおりレシートを渡す。

パターン2

レシートをやめてしまう。

パターン3

レシートを電子化する。

有効な代案がないのであれば、今までどおりレシートを渡すことも考えられます。代案が考えられるのであれば、そのメリット・デメリットなどを検討の上、判断することになるでしょう。

お客さんがレシートをほとんど持ち帰らないのであれば、レシートをやめてしまいたくなるかもしれません。しかし、レシート自体は発行する必要がある証憑ですので、何らかの形で残す必要はあります。

オーナーが選んだのはパターン3でした。レシートを電子化する(電子レシートを発行する)ことにしたのです。具体的には、これまで紙で発行していたレシートがスマホに届くようにしたのですが、どんなメリットがあるのでしょうか?

買った文房具代を母親に請求する娘。その様子がヒントに!

帰宅したオーナー。既に帰宅していた娘がかけよってきました。

ねぇねぇ。今日、勉強で使うための文房具を買ったの。それでね、自分のお小遣いで買ったんだけど、勉強のためのものだし、お金出してくれないかなぁって思って
オーナー あら、そういうことね。そういうことには素早いんだから
えへへ
オーナー まぁ、いいわ。じゃあ、レシート出してちょうだい
ちょっと待ってね

娘がスマホを取り出したので、オーナーは「あれっ」と思いました。

オーナー それ、スマホじゃない。どういうこと?
この画面、見て見て。これがレシートよ
オーナー レシートをスマホに取り込んだの? 紙のモノを渡してくれれば大丈夫よ
違うの、違うの。紙のレシートはないのよ
オーナー えっ? 紙のレシートを写メで撮って、自分のスマホに取り込んだんじゃないの?
これはね、最初からスマホにレシートが送られてくるのよ
オーナー じゃあ、紙のレシートはないの?
そうなの。「電子レシート」っていうんだって
オーナー へぇ?
紙のレシートだと、お財布に入れておくと、お財布がパンパンになっちゃうし、そのままどっかにいっちゃうこともあるから、便利だわ
オーナー 確かにそうね。これは便利ね
もらったレシートそのまま捨てちゃって、返品ができなかったこともあるんだけど、これだと、なくならなくていいわ。Excelにも取り込めるのよ
オーナー へー、だったら管理もラクね。紙も使わなくっていいから環境にも優しいわ
そうそう。これからSDGsについてのレポート書かなくっちゃ。レシート、見せたからね。今日中に精算よろしく!
オーナー はいはい

電子レシート導入のメリット・デメリット(店側/顧客側)

オーナーはこれまで「電子レシート」のことを聞いたことがありませんでしたが、ネットで調べてみると、いろいろな導入事例があるようでした。完全に無料での導入というわけにはいかないかもしれませんが、効果はレジロールの節約だけではなさそうです。クーポン配布などもできて販促にも役立ちそうであるなど、長期的にみると導入を検討する価値はありそうです。

メリットの例 デメリットの例
店 側 ・レジロール節約
・クーポン配布等の販促活用
・SDG’sを意識している会社だとアピールできる。

・導入コスト、維持コスト
・慣れるまでの手間
・紙との併用となった場合のコスト

顧客側 ・レシート管理(紛失回避など) ・紙レシートがなくなる場合、慣れるまでの手間


その後、ミロックカフェでは、店側・顧客側それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら、導入するか否かを検討した結果、導入を決定しました。その際には、インボイス制度への対応にも留意しました。

ワンポイント解説

「インボイス制度への対応」

インボイス制度が2023年10月1日から始まります。売手が買手に対し適用税率や消費税額等を正確に伝えなければ、買手は仕入税額控除が行えなくなりますので、売手は、適格事業者番号など一定の事項が記載された適格請求書(請求書や納品書、領収書、レシート等、名称は問わない)を交付する必要があり、それに対応するためには、レジの入れ替えが必要になることもあります。

関連リンク

インボイス制度の概要を知りたい方、対応のポイントを知りたい方、インボイス制度に対応したシステムについて知りたい方はコチラもご覧ください。
インボイス制度・電子インボイス 徹底解説!

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