デジタル活用の状況と業務内容の変化など「バックオフィス業務に関する総合調査」レポート第一弾

~デジタル化により質の高い仕事ができていると、業務量が増加しても6割以上が仕事への満足度が高いと回答~

2024年3月29日

 財務・会計システムおよび経営情報サービスを開発・販売する株式会社ミロク情報サービス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:是枝 周樹、以下「MJS」)は、財務・経理・人事・総務・労務などバックオフィス業務に関わる445名を対象に、デジタル(IT/AIなど)活用の状況と業務効率化、1年前と比べての業務量や業務内容の変化など「バックオフィス業務に関する総合調査」を実施いたしました。

 今回は調査報告第一弾として、「デジタル(IT/AIなど)活用の状況と業務効率化、仕事への満足度」の観点で分析した調査結果についてご報告いたします。


■調査概要

調査名   :バックオフィス業務に関する総合調査

調査対象  :財務・経理・人事・総務・労務に従事する20~70歳までの男女

有効回答人数:445人

調査期間  :2024年2月19日(月)~2024年2月20日(火)

調査エリア :全国

調査方法  :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」利用)

調査実施機関:株式会社ミロク情報サービス


■調査結果(要旨)

今回の調査で明らかになった主な結果は以下の通りです。

・デジタル活用が進んでいると感じている人の割合が約7割に対し、業務効率化を実感している人の割合は約5割と低く、IT/デジタル活用が進んでいても、必ずしも業務効率化の実感には結びついていない可能性がある。一方で、AIを活用できている場合には業務効率化を実感できている傾向も見られる。

・業務量が増えても、仕事への満足度は上がっている人の割合が約6割と高い傾向。

・仕事への満足度の上がっている人のうち、約6割が「データを活用した業務に取り組めるようになった」と回答。


【調査詳細】

  • ―IT/デジタルの活用と業務効率化の状況―

IT/デジタル活用が進んでいても、必ずしも業務効率化の実感には結びついていない可能性あり。ただし、AIの活用は業務効率化に結びついている可能性も。


 「1年前と比べ、IT/デジタル活用が進んでいると思うか」という質問について、「もっと進んでいる」が8.1%、「やや進んでいる」が63.9%と、合わせて72%がIT/デジタル活用が進んでいると感じていると回答しました。

 一方、「自部署の業務もしくは全社的な取り組みで、1年前と比べてデジタル活用(IT/AIなど)によって業務を効率化できたか」の質問については、「非常に効率化できた」が6.7%、「多少は効率化できた」が46.1%と、合わせて半数以上の52.8%が効率化できたと回答しているものの、デジタル活用が進んでいると感じている人の割合に比べ、業務効率化を実感している人の割合は低い結果となりました。

 また、「(生成AIに限らず)1年前と比べて業務にAIを使う機会は増えたか」という質問には、「もっと増えた」が7.5%、「やや増えた」が43.1%と、合わせて50.6%が「AIを使う機会が増えた」と回答しており、この層については77.1%が業務効率化を実感できているという結果になりました。


【質問】あなたの部署の業務もしくは全社的な取り組みで、1年前と比べてIT/デジタル活用は進んでいますか。

【質問】あなたの部署の業務もしくは全社的な取り組みで、1年前と比べてデジタル活用(IT/AIなど)によって業務を効率化できたと思いますか。

【質問】あなたの部署の業務もしくは全社的な取り組みで、1年前と比べて業務にAIを使う機会は増えましたか。ChatGPTのような生成AI以外のAI活用も含めてご回答ください。

【質問】(AIを使う機会が「もっと増えた」「やや増えた」と回答した人について)あなたの部署の業務もしくは全社的な取り組みで、1年前と比べてデジタル活用(IT/AIなど)によって業務を効率化できたと思いますか。

  • ―1年前と比べた業務量の変化と仕事の質・満足度の関係―

業務量が増えても、仕事への満足度は上がっている人の割合が高い傾向


 「1年前と比べた業務量の変化」についての設問にて、業務量が「もっと増えた」と回答した人のうち、「1年前と比べた仕事への満足度」についての設問では、「以前よりもかなり満足できている・やや満足している」が合わせて60%を超える結果となりました。また、業務量が「やや増えた」と回答した人も同様に「以前よりもかなり満足できている・やや満足できている」が合わせて60%を超える結果となりました。

 一方で、業務量が「やや減った」場合、仕事への満足度は「変わらない」と「以前よりもやや満足している」の回答が同率の42.3%となりました。

 なお、業務量が「かなり減った」場合は、仕事への満足度には、ばらつきが出る傾向となりました。


【質問】この1年間でのご自身の仕事への満足度の変化はいかがでしょうか。

・業務量が増えたと回答した人の約6割は「データを活用した業務に取り組めるようになった」

・業務量が減ったと回答した人の約5割は「自動化等により入力や集計など作業的な仕事が減った」と回答


 業務量が「もっと増えた」「やや増えた」と回答した人に仕事内容の変化について質問したところ「データを活用した業務に取り組めるようになった」との回答が63.6%で最多となりました。

 また、業務量が「やや減った」「かなり減った」と回答した人に同様に質問したところ、「自動化等により入力や集計など作業的な仕事が減った」が55.6%と最多となりました。なお、「データを活用した業務に取り組めるようになった」と回答した人は37%と、業務量が「もっと増えた」「やや増えた」人と比べ低い結果となりました。


【質問】この1年間で、デジタルの活用によってあなた自身の業務内容に変化はありましたか。


【有識者コメント】

 多くの方が、デジタル活用が進んでいると感じている点は評価できますが、それが業務効率化の実感に結びついていないという調査結果でした。目的が明確にされないままデジタル化が進められているため、思うように業務効率化が進んでいないことが推察されます。

 業務量が減った方の半数がデジタル活用(自動化)の恩恵を受けていると回答しています。また、業務量が増えた方の半数以上がデータを活用した業務に取り組めるようになったと回答しています。業務時間が増えても仕事に満足できているのはデジタル化されたことで単純作業から、より付加価値の高い仕事に取り組めるようになったことが要因と推察されます。

 しかし、「データを活用した業務に取り組めるようになった」と回答した方は6割ですが、「創造性の高い業務に取り組めるようになった」と回答した方は2割に留まりました。今後はその割合を増やしていく必要があります。

 単にデジタル活用を推進するだけでなく、それによって会社が何を実現させたいのか、社員に目的を共有・浸透させると共に、デジタルリテラシーを育む教育を実施する事も重要です。今後、求められるスキルや人材要件も変化していく中で、企業は、単なる「デジタル活用」の先に、価値創造を追求していく事が求められます。


株式会社トランストラクチャ 田中 卓也氏

MJSのグループ会社で組織・人事コンサルティングサービスを提供する株式会社トランストラクチャ(https://www.transtructure.com/)のマネージャーとして、社員意識調査、360度診断等の調査分析領域および調査を活用したソリューションの企画・開発に従事。



■ 株式会社ミロク情報サービス(MJS)について (https://www.mjs.co.jp/

 全国の会計事務所と中堅・中小企業に対し、経営システムおよび経営ノウハウならびに経営情報サービスを提供しています。現在、約8,400の会計事務所ユーザーを有し、財務会計・税務を中心とした各種システムおよび経営・会計・税務等に関する多彩な情報サービスを提供しています。また、中堅・中小企業に対して、財務を中心としたERPシステムおよび各種ソリューションサービスを提供し、企業の経営改革、業務改善を支援しており、現在、約10万社の中堅・中小企業ユーザーを有しています。



【本リリースに関するお問い合わせ先】

株式会社ミロク情報サービス

社長室 経営企画・広報IRグループ 

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