定型的なバックオフィス業務が増えて人手不足のショップを救った、力強い助っ人とは?
2023年4月3日
質問
コロナ禍で店舗数を縮小してきた「セレクトショップ・ミロク」ですが、今後事業活動が回復していくに連れて、販売や購買にかかわる伝票処理や集計・報告業務等々、日常的で定型的なバックオフィスの業務量も増える見込みで、人手不足が問題となってきています。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?
パターン1
店舗数増に比例して人員数を増やす。
パターン2
バックオフィスを担う人を決めて、その人の報酬をアップする。
パターン3
事務作業の自動化を図ることで、現状の人員でやりくりする。
この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。
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バックオフィスの業務量の増加にも対応できた!
「セレクトショップ・ミロク」では、事業活動が回復するに連れて、販売や購買にかかわる伝票処理や集計・報告業務等々、日常的で定型的なバックオフィスの業務量が増加すると見込まれたことから、その対応に悩んでいたのですが、どうやら現在はうまく対応ができているようです。
数カ月前 ~With コロナのもとで人手不足問題が浮上!
セレクトショップ・ミロクは、デザインにこだわりのある人達が会社帰りに立ち寄ることができる店を目指して開店した後、数十店まで店舗チェーンを拡大してきました。
しかしコロナ禍の中、出社する人の数が激減し、出社した人達も店に立ち寄ることなく、直に帰宅するようになりました。そのため、各チェーン店で客数が激減してしまい、店舗数を削減し、やむなく従業員数も減らしてきました。
ただし、セレクトショップ・ミロクは今後、withコロナ・afterコロナで事業活動を回復していこうとしており、それに伴い販売や購買にかかわる伝票処理や集計、報告書作成業務等々、バックオフィスの業務量も増える見込みで、人手不足が問題となってきていたのでした。
質問
コロナ禍で店舗数を縮小してきた「セレクトショップ・ミロク」ですが、今後事業活動が回復していくに連れて、販売や購買にかかわる伝票処理や集計・報告業務等々、日常的で定型的なバックオフィスの業務量も増える見込みで、人手不足が問題となってきています。あなたが経営者なら次のうちどの行動をとりますか?
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パターン1
店舗数増に比例して人員数を増やす。
パターン2
バックオフィスを担う人を決めて、その人の報酬をアップする。
パターン3
事務作業の自動化を図ることで、現状の人員でやりくりする。
店舗数増に比例して人員数を増やすことができれば、バックオフィスの業務量が増えても対応できるでしょう。しかし、人手不足が問題となっていることから、この方法では根本的な問題が解決しません。
バック、バックオフィスを担う人を決めて、その人の報酬をアップすれば、モチベ―ション・アップにつながり、オフィスの業務量が増えても一時的には頑張って対応してくれるかもしれません。ただし、店舗数増に応じてバックオフィス業務がどんどん増えてしまう状況が変わらなければ、問題は解決しないのではないでしょうか。
セレクトショップ・ミロクの社長が選択したのは、この方法です。これは、定型的な事務作業をRPA(Robotic Process Automation)に委ねることで自動化し、現状の人員でやりくりすることを考えたのです。
製造現場で活躍する“あるもの”がヒントになった!
Withコロナ・afterコロナで事業の回復を目指す中、人手不足に悩んでいたセレクトショップ・ミロクの社長は、家で夫と話すうちに、店の業務を見直すことを考えることになりました。
社長 | 久しぶりに買い付けに出かけたいんだけど、人手不足で店を留守にするのは難しいのよね |
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夫 | 人手不足は多くの会社の課題だね |
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社長 | あなたの会社では人手不足の問題はないの? |
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夫 | あったよ。でも今は、製造現場では、単純作業はできる限りロボットに任せるようになってきているね。RPAって言うんだけどね。例えば、組立作業で使用するネジや釘その他の部品について、作業場でのストックが一定量を下回ると、それを感知してロボットが倉庫からその作業場まで運んできてくれるようになって、効率性が高まり、その分人手不足を補っているよ |
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社長 | 私の店は、ものを作っているわけではないから……。お客さんの対応をロボットというわけにはいかないし |
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夫 | 事務作業だって同じことだと思うよ |
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社長は、RPA(Robotic Process Automation)を使って、販売や購買にかかわる伝票処理や集計、報告書作成業務の自動化などを図ることにしました。
会計業務の自動化もできそうです。例えば、たくさんの領収書に基づいて会計ソフトに入力するのは大変ですが、AIを利用して領収書を識別して、自動的に仕訳入力できるようにすることもできそうです。
こうした検討を進めた結果、これまで随分と時間がかかっていたシステムへの入力や集計・分析の作業が驚くほど短時間で可能となりそうです。
会計業務に関しては、会計ソフトへの入力作業が極めて簡略化されるため、店舗数が拡大しても会計処理に要する時間はむしろ削減できそうです。今後の会計に関する業務については、入力作業や財務諸表の作成・確認から、会計数値を用いて店の財務上の問題点や課題を見つけ出すことに重点が移動してくるようにもなりそうです。RPAを販売業務にも活用すれば、販売実績の集計や分析を迅速化することが可能となり、顧客管理も容易となりそうです。RPAの活用が、今後の経営の効率性に寄与してくれるものと、社長は期待しています。
ワンポイント解説
「RPA(Robotic Process Automation)の活用」
RPAとは、定型化された業務を、AIを活用してロボットやPCによって置き換える仕組みを言います。会計の領域においても、書類のデジタル化に伴い、利用が拡大していくものと期待されています。定型業務をRPAに任せることで、人員に依存し過ぎずに効率的に業務をこなす体制に変えることができます。
セミナー情報
経理実務の「3大困りごと」 仕訳入力・経費精算・給与計算の業務効率化の考え方
【LIVE配信】10月24日(木)13:30~15:30
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