返品率の高さが悩みのショップ。解決のヒントはスマホ操作に夢中な娘が教えてくれた

2024年2月23日

質問

オンラインでファッション小物を販売する「ミロクファッション」。オンライン販売が伸びているのは良いのですが、最近は、商品に関する問合せ対応にスタッフが時間をとられることが増えている他、サイト上の写真と実物を身に着けたときのイメージが合わなかったことによる返品も増えています。あなたが経営者なら、次のうちどの行動をとりますか?

パターン1

返品にかかる送料をお客様負担とする。

パターン2

サイト上に、使用時のイメージが伝わる写真や動画などを掲載する。

パターン3

問合せ対応のための専任スタッフを採用する。

この質問をイメージして以下のストーリーをお読みください。

ファッション
オンラインショッピング

高い返品率への対策を実施

「ミロクファッション」は、オンラインで販売したファッション小物などの返品率が高いことが悩みの種でしたが、高い返品率への対策を実施した結果、今はそれなりに改善が進んでいるようです。

以前 ~返品率が悩みの種

ミロクファッションは、オンラインでファッション小物を販売しています。新型コロナ以降、オンライン購入の需要が伸び、業績は悪いとは言えませんが、オンライン販売については返品率が高く、その事務処理の手間やコストに頭を悩ませています。

ある日の午後、社長が、スタッフと話しています。


社長

先月の売上、また伸びたのはいいんだけど、相変わらず返品率が高いのが気になってるの

そうですね。でもまぁ、オンラインで購入すると、実際に身に着けてみたら、サイト上の写真とイメージが違ったなんてこともありますからね……。私もこの前、あるショップで買った洋服のイメージがちょっと合わなくて、返品しちゃいました。すぐに返品したんですけど、返品の送料とられました……


スタッフ


社長

送料、とられたの~。それだと買うのを躊躇しちゃうわ。うちは1週間以内の返品なら送料とってないけどね。それにしても、返品率がこれだけ高いと、うち負担の送料もそれなりにかかるわねぇ

返品の事務処理も面倒ですしね


スタッフ

返品率が高いことでいろいろな問題が生じているのです。
(例)
 ✓売上がマイナスされる
 ✓返品の送料負担が生じる
 ✓返品の事務処理の手間がかかる
 
また、オンライン販売の場合、サイトを見たお客さんが身に着けたときのイメージをつかもうと、商品に関する問合せをすることも多く、スタッフがその対応に時間をとられることも増え、この状況が続けば専任のスタッフを置く必要が出てくるなど、コスト負担が重くなりそうです。

このような状況に対応するため、何か良いアイデアはないものでしょうか。

質問

オンラインでファッション小物を販売する「ミロクファッション」。オンライン販売が伸びているのは良いのですが、最近は、商品に関する問合せ対応にスタッフが時間をとられることが増えている他、サイト上の写真と実物を身に着けたときのイメージが合わなかったことによる返品も増えています。あなたが経営者なら、次のうちどの行動をとりますか?

▼あなたの思うパターンをクリック▼

パターン1

返品にかかる送料をお客様負担とする。

パターン2

サイト上に、使用時のイメージが伝わる写真や動画などを掲載する。

パターン3

問合せ対応のための専任スタッフを採用する。

返品にかかる送料をお客様負担とすることで、返品を抑制する効果はあるかもしれません。しかし現在、一定の条件のもとでの返品について、送料無料としているオンラインショップも多い中、返品にかかる送料をお客様負担にすると、他のショップにお客様をとられ、売上が落ちてしまうかもしれません。

ミロクファッションの社長が選んだのは、サイト上に使用時のイメージが伝わる写真や動画などを掲載するという方法でした。これらを見てもらうことで、ファッション小物のサイズ感、身に着けたときのイメージを事前に把握してもらうことができ、返品率が下がることが期待されます。また、商品に関する問合せを減らす効果も期待できます。返品による収益の減少、返品処理の事務や商品の問合せ対応にかかるコスト負担などを考えると、写真や動画掲載にかかるコストを吸収できそうです。

問合せ対応のための専任スタッフを採用するのも一つの方法でしょう。しかし、高い返品率や問合せへの対策をとらないままでは根本的な解決にはならず、専任スタッフの人件費負担が重くなりそうです。

スマホ操作に夢中な娘 ~オンラインでの試着

返品率を下げるアイデアが思いつかないまま帰宅したミロクファッションの社長。帰宅すると、ちょうど娘が夢中になってスマホを操作しているところでした。


社長

なんだか楽しそうねぇ

これ、見て見て。私のアバターを作ったの



社長

アバターって何?

も~お母さんったら。架空のキャラクターよ。かわいいでしょ。自分の写真をとって、それをアプリに入れて作ったから、私のAIアバターよ



社長

AIアバターねぇ。はじめて聞いたわ

ほら、こうやって洋服の着せ替えもできるのよ。いろいろな洋服を試せて楽しいわ



社長

課金し過ぎないようにね

私が使ってるのは無料のものよ。無駄遣いはしないんだから



社長

ちょっと待って。ここまでじゃないにしても、うちのお客様も、こうやってファッション小物を使用したときのイメージをつかんでもらえると、返品率も下がるかもしれないわねぇ

これを機にミロクファッションでは、お客様にファッション小物を使用したときのイメージをつかんでもらえる方法についての検討を始めることになりました。そして、サイト上に使用時のイメージが伝わる写真を載せ始め、その効果が現れると動画の掲載も始めました。これは返品率を下げるという効果ばかりでなく、新たな顧客増加にもつながるようになってきているようです。

「高い返品率の対策」

販売した商品が返品されると、売上がマイナスされるばかりではなく、送料負担や事務処理コスト負担などの問題が生じることも考えられます。返品率を下げる対策にはいろいろなものが考えられますが、メリット・デメリットを検討した上で実行の可否を検討する必要があるでしょう。

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